九州地区劇団占領期GHQ検閲台本(ダイザー・コレクション)
米国ミシガン大学から1985年頃に演劇博物館へ移管された、総数約8,300点にのぼる九州地区劇団の占領期「検閲台本」。第二次大戦後の占領期におけるGHQによる検閲台本で、当時福岡市内にあった第三地区民間検閲局(CCDIII)に保管されていた検閲用台本の副本が、CCDの閉鎖後ウィリアム・ダイザー少尉の指示により米国本土へ持ち運ばれミシガン大学へ移送されたもの。CCDIIIは九州だけでなく中国地方も管轄エリアとしており、該当する地域の地方劇団、職場劇団などの上演台本がまとまった形で残存することになった。一冊数葉から数十葉の罫紙にカーボン複写でごく一部毛筆書のものもあり、表紙に厚紙をつけ紐で簡単に綴じられている。ジャンルとしては地方劇団特有の股旅物などの大衆演劇や、職場演劇、組合演劇のほか、新劇、新派、歌舞伎、文楽、舞踏劇などがある。また口承で受け継がれるためほとんど残っていないとされる即興の笑劇「にわか」の台本も多数ある。 左写真=馬子唄(笑福劇団・大牟田市)に挟まれていた写真。裏書に「熊本県天草郡登立町」とある。天草巡業時、観客との記念写真か。右写真=台本表紙に題目、劇団名、申請者名などが書かれている。